スタン・ブラッケージ

男の昼の影の動きは夜の光を連想させる。手に持ったバラは幻想のように太陽と月の輝きを反射する。
木々の生い茂る庭への扉を開くことは、夜へ向かう黄昏の前触れだ。
約束の虹と野生のバラを伴なう水からから生まれた芝生の上で、子供は誕生する。
それは月とあらゆる光の根源になる。夜の光はぐるぐる回る乗り物で遊ぶ幼い子供たちになる。
月はすべての光が戻ってくる柱のある寺院の上を動いていく。
無垢なる子供たちは眠りの中で動物の夢を見て、それは回る乗り物になり、やがて朝がくる。
木々は色を変え、朝の間に葉を落とし、複雑な枝の絡まり合いに変わっていく。
その枝で男の影は首を吊る。

文章の間を詰めたほうが感じがでますので、あえて詰めて記載してます。

これはスタン・ブラッケージの日本名「夜への前ぶれ」
という40分の映画に寄せられたブラッケージによる詩です。これはそのまま映画の解説にもなっています。
見る機会がありましたらぜひご覧ください。後にビデオ化もされています。

私はこの映画を最初に見たのは13年前のことでした。私はこの映画にかなり衝撃を受けました。
私の「芸術家になりたい願望」を形成した作品の一つです。
この映画の製作にあたってスタン・ブラッケージは自殺願望が実際にあったことを後に語っています。
ものすごく暗い画像で、終始画像がブレ続けていて、まさに「夜への前ぶれ」なのです。
でも上記した事とは裏腹に、この画像の中にはこの地上に対する執着と賛辞に溢れてます。

この映画と同時に見たのは「サガ」「ドッグ・スターマン」などです。
「サガ」の方はスタン・ブラッケージの子供たちが窓辺の光の中で飛び跳ねたりしている画像でした。
画像は光とスピードでぼやけていて、ストップモーションの光のシャワーの中で子供たちが跳ねたり笑ったり。
青いボールが空に放り投げられたり、夕方の光の中で・・・・・
後にこの映画のタイトルを調べたけど見当たらない。

その3年後また上映会があり行ったけどそこでも見当たらない。
あの光のシャワーの中の子供たちはもしかして・・・・・幻?
 
                    2013.7.21.

コメントは停止中です。